『Will -素晴らしき世界-』感想


※本編のネタバレあります。

ストーリー

「神様、どうかお助けください……」世界中から届く、神様への願い。主人公の少女は、手紙のテキストを入れ替えることで運命を変えることができる神様。いくつもの絡み合う運命を組み替えて、人々を幸せに導くことができるでしょうか?

『Will -素晴らしき世界-』公式サイトより

感想

人々の手紙の文章をパズルのように組み合わせて運命を変えていくノベルゲー『Will -素晴らしき世界-』。このゲームで一番符号が合いスッキリしたのは制作者が女性と分かったとき。全体的にボーイズ・ラヴな空気がそこはかとなく漂ってませんか?

・上司の裸体を見てフェロモン感じて思わず相手の手を掴んでトゥクンしちゃう新米刑事
・死んだ親友(男)の仇討ちのために日本から香港に飛び、刑務所で女装して男に身体売る芸者(男)
・幼少期に性的虐待を受けた心的外傷より、世間への見せしめとして性犯罪者殺して犯罪を抑圧させようとする金髪碧眼イケメン猟奇殺人鬼

制作者の方に『BANANA FISH』あたり見たら気に入ってくれそう。もう見ているかもしれないけど。

制作者のフェティシズムは置いといて、手紙を用いてキャラクターの行動を変え、他キャラクターにも影響を与えるシステムは『街』『428』でお馴染みのザッピングシステムを彷彿させる。実際にかなりリスペクトしているのが開発者対談でも伺える。

『街 〜運命の交差点〜』×『428 〜封鎖された渋谷で〜』×『WILL -素晴らしき世界-』開発者たちが語り合う群像ゲームの作り方(前編)
『街 〜運命の交差点〜』×『428 〜封鎖された渋谷で〜』×『WILL -素晴らしき世界-』開発者たちが語り合う群像ゲームの作り方(後編)

ちなみに上記インタビューで特に面白かったのは

――『逆転裁判』の名前が挙がりましたが、『逆転裁判4』では第三者がストーリーを俯瞰する視点はありますが、このあたりの『WILL』への影響はどうでしょう。

王氏:
『逆転裁判』は全シリーズを遊んでいて、特に『1』『2』『3』好きなんです。大逆転裁判も大好きです!

イシイ氏:
巧舟さんのゲームがお好きなんですね。

王氏:
『ゴーストトリック』が大好きで、心の中で一番のゲームです(笑)。

『逆転裁判4』への言及をサラリと避けて一番好きなゲームをアピールするやり手。

たしかにギミックを操作してり入れ替えて運命変える所は『ゴーストトリック』に近い物がありましたね。パズルとしてはアレコレ考えるより総当たりで組み替えた方がてっとり早い事が多いのが難点。登場人物達があまりに波乱万丈の人生を送るためどんな展開になるのか気になる吸引力はある。生き別れの姉弟がおり、この二人を再会させるために神様頑張るぞー!!と気合を入れていたら姉が人身売買や生体実験のモルモットにされ、マフィアに拾われ暗殺者になったときの衝撃よ。

全てのキャラの運命を変えた後にシナリオを読むとザッピングし合ってない箇所でもキャラ同士が密かにリンクしており、新たな発見であり楽しめた。


プレイ時間は全ての実績を埋めて約9時間。1500円でこのボリュームとクオリティなら十二分かと。
ところで『街』20周年、『428』は10周年を迎えたんですね。未だに愛され『Will -素晴らしき世界-』のようなリスペクト作品が出てくるなんて文化とはこのように引き継がれていくものかなのかなーと一人しみじみしております。

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