『グノーシア』感想

ストーリー

グノーシアは嘘をつく。人間のふりをして近づき、だまし、そして身近な人間を一人ずつ、この宇宙から葬り去る――。

漂流する宇宙船内にて、人間を襲う未知の敵「グノーシア」に直面した乗員達は、誰が敵なのか分からない状況でこの危機を収束させるために、一つの解決策を試みる。 最も疑わしい人物から一人ずつコールドスリープさせ、船内に紛れ込んだ全てのグノーシアを活動停止させるのだ。

しかし、その人物が本当にグノーシアだったのか、あるいはスケープゴートにされた哀れな人間だったのか、知ることは難しい。最後に笑うのは人間なのか、それとも――?

『グノーシア』公式サイトより

感想

※本感想にはゲームのネタバレがありますので注意。

2019年3月に生産終了して後は静かに眠るだけのPSVitaに彗星にように現れた『グノーシア』。
『レイジングループ』のライターがブログで太鼓判押してるのを見かけ、棚でぐっすり眠っていたVitaを起こしてさっそくプレイ。

ジャンルはSF人狼ゲームと突飛な字面なだけありそのシステムも独特。ある宇宙船で乗員に紛れ込んだ人類の敵・グノーシアを議論によってコールドスリープさせていくのがゲームの流れ。ホントまんま人狼。グノーシア以外にも役職があります。

・乗員
特殊能力のない人間。

・グノーシア
人類の敵。一日の終わりに人間を消す事が出来る。グノーシア同士はお互いの正体を知っている。

・エンジニア
一日の終わりに乗員を人間かグノーシアか調べられる。

・ドクター
冷凍した人間が人間かグノーシアか調べられる。

・留守番
二人居てお互いに人間である事を証明出来る。

・AC主義者
アンチコスミック主義者。グノーシアの味方で役割を騙る事出来る。

・バグ
人間とグノーシア、どちらかが勝利した瞬間宇宙を崩壊させるイレギュラー。

バグ以外は人狼の役割と同じです。役割はループごとに変わっていくため前回の議論は判断材料にならない。じゃあどうやって議論を展開していくのかと言うとズバリ、パラメーターを上げてスキルを覚えて行くこと。グノーシアでは議論のたびに経験値が入り、それをパラメーターに振り分けて行きます。

パラメーターは「カリスマ」「ロジック」「直感」「かわいげ」「演技力」「ステルス」の6つ。グノーシアをどんどん見つけたいなら「直感」。グノーシアに狙われず生き延びたいなら「ステルス」とそれぞれ特性があります。パラメーターを伸ばして行くことで使えるスキルも増え議論が有利になっていく。特に直感を上げる事で覚える「人間と言え」は強力で演技力の低いキャラクターがグノーシアだった場合これで大抵洗い出せます。主人公だけでなくキャラクター事にパラメーターや性格が設定されており、ビジュアルも相まって個性が際立っています。

本作ではループと議論を繰り返しキャラクター達の特記事項を埋めてストーリーを進めて行きます。以下キャラクターの感想。

・セツ
主人公と同じくループに巻き込まれたパートナー的存在。少女のような見た目だけど「汎」という第三の性別で男と女どちらでもないのです。軍人故に責任感が強く誰も死なないトゥルーエンドを目指しているが、自分を性的に見る沙明はうっかりやっちゃう所はご愛嬌。序盤は右も左も分からぬ主人公を導く頼もしいヒーロー。物語が進むにつれてヒロインのような立ち回りになって行くけどセツが汎でどっちとも明言しにくいからやっぱり魂で繋がっているパートナーが一番しっくり来るわ。

・SQ
嘘つきで、自己中心的で、臆病……『グノーシア』を象徴するキャラクター。
語尾に「DEATH」「ZE」と変な英語つけたり自分をSQちゃん予備したり一見奇行の目立つキャラクターだがそれは本心を見せないようにする彼女なりの処世術。その性格を反映したように「演技力」「かわいげ」「ステルス」が高く、協力者になって欲しいと申し込まれてオーケーしたら土壇場で裏切られる事もしばしば。本編ではトゥルーエンドを迎えるに重要なポジションを担っておりさすが象徴キャラ。

・ジナ
ゲームスタート時は全体的に低パラメーターで特徴のないけど特記事項が全て揃うと「直感」が急成長。唯一パラメーターに変化が生まれるキャラクター。嘘が嫌いで自己犠牲的な性格のためグノーシアになっても自分からコールドスリープを希望したりイレギュラーな展開が起こる。シナリオ担当のお気に入りで恋愛イベントが見つけにくいらしい。ジナのシャワーシーン見られたり、ジナがグノーシアの時に好きと告白しあって悲恋味わったり結構ラブな展開あったけどまだあるのですか!

・ラキオ
孔雀みたいなビジュアルのセツと同じく「汎」。汎になる手術を受けておらず下に付いてるけど本人曰く魂の問題らしい。パラメーターはロジック一点集中でかなり極端。「かわいげ」がまったくないためちょっと口を開いただけでヘイトを溜めて初日でコールドスリープされるラキオの姿は『グノーシア』のお約束と化している。そのせいか理屈屋、毒舌、長文と癖にある性格だけどどことなく憎めない。

・ステラ
ゲームの舞台である宇宙船の案内人。物腰柔らかく穏やかな性格に加え花を育てるのが好きと女性的、とはこの事か。そんなステラを語るに欠かせないのはやっぱりグノーシアになった時の顔ですね。あの顔に全てを持っていかれた。男主人公にすると恋愛イベントが発生するけどそのグノーシア顔にアヘアヘ度パワーアップさせて、ある意味で胸がドキドキしました。

・しげみち
人狼SFに相応しいビジュアルでプレイヤーの心を一瞬で奪うリトルグレイな男。ゲームオタクで二次元女子が好きだったりと更にプレイヤーの心を奪って行こうとするからズルイ。議論ではとにかく嘘がが下手。グノーシアやAC主義者など騙りのときは速攻でバレてコールドスリープ行き。「人間と言え」の後に皆がしげみちに矛先向けたら十中八九騙りだな、と議論攻略の指針となるためパラメーター低い序盤はありがたくもあった。

・シピ
個性的なファッションの多いキャラクターが多い本作で首に猫巻いてる以外、普通だなーと思っていたらその猫の配置がとんでもなかった。パラメーターはバランスよく人間とグノーシアどちらになってもそこそこ上手く立ち回る。シピといえば兎にも角にも猫。猫を愛するがあまり猫になる改造手術を受けるという猫愛好者っぷりを極めてます。協力者同士で生き残ったときのセリフを必見。

・コメット
露出過多なのに色気ゼロな野生児ボクっ子。直感一番高く、「人間と言え」の後にコメットが誰かを疑い始めると高確率でそれがグノーシア。逆に嘘が下手なのでしげみち並にバレバレ。宇宙船の船長になるのが夢でグノーシア同士で生き残ると彼女に部下にしてやるとスカウトされます。しかも大好きと告白されるし女主人公なのにいいのかしらん。

・オトメ
喋るイルカ。心優しい性格でグノーシア仲間になると結構ギリギリまで庇ってくれる。知性が高いためロジックも高く、絶対に人間or敵宣言をラキオ並に発動してくれる。宇宙船のサポートをする擬知体(AIみたいなもん)Leviに哺乳類の肉の食事を出されて困っているらしい。

・ククルシカ
喋れないけど身振り手振りの意思疎通が得意な可憐な少女。かわいげと演技力が抜群に高いため低パラメーターの序盤に彼女がグノーシアになると周りを味方につけてコールドスリープに持ち込むのが困難。ロジックや直感も「可愛いは正義」の前には無力。

・ジョナス
渋みのある外見と訳知りな言葉を発しながらも実は状況を理解していない残念なおじさま。議論でもどことなく胡散臭い変人だからかよくコールドスリープされている気がする。

・沙明
乙女ゲーキャラその1。
初登場時に女主人公には名乗るけど他性別には名乗らなかったり、コールドスリープを土下座で回避したり、守護天使になると女性しか守らなかったり、セツに嫌われるあまりつい殺されたり何かとネタに欠かさない男。

・レムナン
乙女ゲーキャラその2。
プレイ当初は影と幸が薄くて印象ないキャラクターだったけど特記事項集めに一番苦戦したうえ(結局攻略情報見た)、そのイベントがあまりにも乙女ゲーだったため今では一番印象に残っているキャラクターとなった。

・夕里子
ミステリアスな黒髪ロングの女性。グノーシアの正体を知っており、主人公とセツに何かと無茶振りかましてくる。議論では威圧感が半端なく疑われたら特に反論封じで有無を言わさず自分の流れを作ってくるので敵に回したくない。味方にしても自分がグノーシアバレしかけたら切り捨てるのでどうあがいても恐ろしい人。


近年発売されたADVではダントツでお気に入りですがあえて難点を上げると
・バックログ、オートスキップなど機能を備えておらずシステムが貧弱
・イベントは沢山あるが回想機能がないためその時しか見られない。
・イベント発生条件が掴みにくく詰まると延々ループハメに。
・ストーリーの本筋に絡んでくるキャラクターが少ない。
・生産終了したVitaでしかプレイ出来ないので人に勧めにくい。

特に一番下!!
色んな人にグノーシアをプレイして貰いたいのにVita専用な現状ではオススメ出来ない悲しみ。スタッフ曰くVitaに最適化した作りと言っていたので移植はどうなるのか分からないけど、移植には前向きなので頑張ってください!!

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